おうし座

 

 オリオン座の西側に位置する大きな星座ですが、それでも牡牛の半身です。
 星がV字状に並んでいる部分が牡牛の頭部とされる部分で、ヒアデス散開星団( Mel.25 )と主星アルデバランです。
 牡牛の角は非常に長く、先端 β Tau はぎょしゃ座にまで達しています。もう一方の角の先端 ζ Tau 付近には M1(かに星雲)があるのですが、残念ながら私が所持している機材では撮れません。
 右にある 「すばる」 として有名なプレアデス星団( M45 )が、牡牛の肩になります。

 

 ヒアデス散開星団とともにV字の一角を成す一等星 α Tau_アルデバランですが、太陽からの距離が 65.23 光年とヒアデス散開星団までの距離 150 光年の半分以下でしかないため、星団のメンバーではないことがわかっています。この星も 「赤い」 と表現されることが多いのですが、α Ori_ベテルギウスと同様に橙色です。
 世界初の木星探査機パイオニア 10 号は、現状のまま進むと約 170 万年後にアルデバランに最接近するそうです。

 アルデバランは、古代ペルシャの 「四つのロイヤル・スター(王家の星)」 の一つで 「東の王」 です。
 ヒアデス散開星団とアルデバランは、二十八宿で言うと 「畢」 になります。

 V字のすぐ上にある淡い星団は NGC1647 です。

 

 M45_Pleiades

 二十八宿の 「昴」 です。
 「星は、すばる」 という清少納言 『枕草子』 の一節が有名なわけですが、日本最古の記録はおなじみの 『和名類聚抄(和名抄)』 で、「昴星 宿耀経云昴 音与卯同和名須波流 六星火神也」 とあります。「おなじみじゃない!」 という方、上部メニューの 「歴史」 をご覧下さい。

 

Tokiomi