ヒヨドリ

 

 長野市では、スズメ、ムクドリに次いで数が多い鳥ではないかと思うのですが、地味な色彩もあって知名度は低く、「義経の鵯越」という『平家物語』が描く架空のお話は知っていても、ヒヨドリそのものを意識して見たことがあるという方はわずかしかいないようです。
 かく言う私も、このサイトで制作を担当するようになるまで鳥にはまったく興味が無かったので、「ヒヨドリって『平家物語』の創作物じゃねぇの?」とマジで思っていました。……(^_^;)
 調べてみると、馬といっても小型のポニーより少し大きい程度の「在来種」しか日本にいなかった平安時代、貴族たちは現代の資産家たちが大型の競走馬に入れ込むかのようにヒヨドリの鳴き声を競い、「美しい声」を求めて競い合っていました。飼い主を見分けるので、個体名をつけてもらい可愛がられていたようです。
 果実や花の蜜など糖分を好み、時として集団で果樹園を荒らすため、今は農家の嫌われ者です。

 固有種ではありませんが、周年、見ることができるのは日本だけです。

 

Tokiomi