ニセアカシア

 

 「アカシア」と呼ばれることもありますが、和名は「ハリエンジュ(針槐)」もしくは「ニセアカシア」です。
 1873年から、砂防・土止め用として盛んに植樹されたのですが、繁殖力が強すぎて猛烈な勢いで野生化してしまうことと風で倒れやすいことから、現在は駆除の対象とされるケースが多いようです。ただ、初夏に咲く白い藤のような蝶形花からは上質のハチミツが採取できます。日本のハチミツ生産量の4割強がニセアカシアによるものですし、長野県に限っていうならば7割以上がニセアカシアの花を「蜜源」としています。
 花以外の部分、葉・果実・樹皮には毒性があることも知られています。5月に撮影したジャコウアゲハは、ニセアカシアの若木に集まっていました。ジャコウアゲハは自分で毒を生成できるわけではなくて、食草としているウマノスズクサという雑草の毒を体内に蓄積することで「天敵」から身を守っています。あるいはニセアカシアの毒も利用しているのかもしれません。

 意外なことに、花言葉は素敵なものばかりで「優雅」「親睦」「友情」「頼られる人」「甘い誘惑」「慕情」「死にまさる愛情」です。

 

Tokiomi